なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

同じ船に乗る

世の中の創業者は会社の経営権にどこまで固執するのだろうか。株式の2分の1や3分の1をとられると株主総会で経営上重要な意思決定権がもてず、解任されたり拒否されたりするリスクがあると言われる。会社法ではたしかにそうだ。IPOしたときの個人へのキャピタンゲインが少なくなる。たしかにそう。外部の投資家は安定株主ではないのでいつ会社が売られるかわからない。これは少し困りそう。
個人的な感覚では、こうした資本政策は実務との距離があって、社長や執行役員がいちばん気にするところは、実務的に意見が対立したときに自分の主張を通せるかという一点に思う。経営陣だから(会社に対して強くコミットしている、リスクをとっているから)という理由で実務がわかっていないのに口出ししてきたりするのは最悪。純粋に儲かるか否かという基準でガバナンスを効かせるのはよいけど判断を誤ると後ろ髪を引かれる。世の中への貢献ができれば自分のポジションはなんだってよい。おそらくスタートアップは、純粋にそう考えている社長もいる。手段としてお金があり法人がある。であるならばもしわかってくれる投資家がいて実務に協力的であれば本質的にはそれほど経営権に固執する理由なんてないような気がする。

会いたくて嫌になる

自分でコントロールできない感がうまく表現されている。自己嫌悪の要素もある。会いたいけど会えない。いまは会いたいとか思っちゃいけないんだ、でもその気持ちを抑えようとすればするほど会いたくて会いたくて的な。西野カナさんのの歌詞で「会いたくて会いたくて震える」という表現が女の子たちの心を掴んだと聞いたことがある。個人的には槇原敬之さんの「もう恋なんてしないなんていわないよぜったい」が好き。共通してるのは叶わない想い。いまはいないという現実。誰かに頼りたくなるときは精一杯がんばってるのに報われないとき。現実は冷たくてだれかのがんばりに依存しないし、だれかのがんばりに関係なく進んでいく。他人の気持ちはコントロールできない。コントロールできることとできないことは峻別「しなければならない」。がしかしこの「しなければならない」を「することができる」かは別で自分の気持ちをきちんと割りきれないからこそ共感力の高いパワーワードになりひとびとのこころに刺さるのだと思う。わかるよでもできないよねというやつ。

マネックス先輩

コインチェックさんがオトナに買収された。マネックスのプレスリリース(*)によると、2018年3月の純資産は5.4億を下回らないて言ってるから、36億だとざっくりPBRは7倍。くわえて今後3年は利益の半分からリスクを引いた額が既存株主に追加で払われるらしく。利益4億としても3年でだいたい3億〜6億プラスでだいたい40億。それでもPBRは8倍。スタートアップにしては低い。
キャッシュインのほうは、2017年3月の売上が770億。売却収入と売却原価を控除した純額は10億。売上が10億だとPERが4倍、770億だとPERは0.05倍。これだけ幅があるとPERの意味をなすのか!?マネックスは770億は信用できない数値とみてんじゃ。笑。この「売却収入と売却原価を控除した純額」という仮想通貨のボラティリティを極力排除したかたちでの評価。少なくとも仮想通貨の売却リスクをかなり高く見積もってるように思う。
40億円が高いか安いかは主観だけど、金融のプロはぜったい高い買い物しないはずで。一方、CCの経営陣はおれたちそんなもんじゃねぇと。だからこそアーンアウト条項で折り合いをつけ、結果だしたら払いまっせと。会社の値段てほんとわかりませんね。

* 2018/4/6 マネックスグループ株式会社「株式取得によるコインチェック株式会社の完全子会社化に関するお知らせ」
http://file.swcms.net/file/monexgroup/jp/news_release/auto_20180405405861/pdfFile.pdf

逆方向への進化

魅力的だなと思う人はたいてい何かにキレている。不機嫌という意味ではなく、現状に満足していない。誰かのなすべきことに対して建設的な意見がある。ただただ批判するのではなく。よくするためにはこうでなければいけない、これはおかしいという考えがある。じつは不自然だよねという感覚。何か新しいことをしようとしているようにみえるけど、仮にいまが間違っていたとすると、新しくはない。新しさは古いことでもある。テクノロジーを使ってより自然なかたちに戻す。テクノロジーがなければ原点回帰に近いかもしれない。システマティックが行き過ぎて構造的に縛られている状態からの解放。

忙しいという幻想

忙しいというのは気持ちの問題であろう。分刻みで本当に動いている人はそんなにいない。当人が忙しいと言うのであれば忙しいだろうけど、ほんとうに大事な用事だと思ってもらえれば時間はつくってもらえる。基本的には時間単価の低いほうが高いほうに合わせにいくのが筋。初対面だとなかなかハードルは高いけどそのレイヤーの誰かに評価されればそのコミュニティには入れるとおもう。いい人のまわりにはいい人が集まる。好循環。王道で攻めるのであれば、時間を捻出してもらえるくらい、おもしろいことをしているか。この人おもしろそうと思ってもらえれば相手側からくることになる。営業しないというのが最強の営業だと聞いたことがあるがほんとそう。

リフレッシュは場所に依存しない

何か気になることがあったとして海でぼーっとしていてもメンタルは解放されない。自然豊かな環境で非日常を感じることはできるけど片隅に残ったまま。とくにネットワークがつながる環境にいればなおさら。物理的に離れても心理的には逃げられない。それだけ支配しているものは強い。
ということは都内にいても解放することができる。その方法として、即効性が高そうなのは、メンタルを解放するためにフィジカルを使うというもの。リソースをサバイヴにふれば一時的に忘れられる。息を止めると最後のほうは無心に近いし、水の中で浮いているときは考えていない。メンタルだけでなんとかするなら、強く意識すること。意識しないと離れられない。隙間をつくるとまずは既存のものがふくらむだけ。既存のものを抑えるのは難しいので、新しいものをねじこむ。それくらいしないと組み替えられない。組みかわらない。

真相

隠そうとするからややこしくなる。そのときにその場所で「言っていいこと」と「言わないほうがいいこと(言ったら不利になること)」を使い分けようとすると話がこじれる。起きていることはひとつなので、誰に聞くかはあまり重要でなく。むしろ何が起きていたかをしかるべき関係者全員に聞いたほうが良い。おそらく隠そうとする人は、情報を部分的にしか伝えておらず、特定の人物に聞いたところで真相は不明のまま。情報は知っているか知らないかのふたつ。知らないならば、知っている人に聞けばよい。クリエイティブな発想からはかけ離れ、単なる情報共有の次元。であるならば、知っている人、全体を見渡して仕掛けた人はどこかにはいると思う。