なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

何かが違う

藝大祭に行って彫刻、油絵、日本画、版画…いろいろな作品をみたけど心を動かされる作品に出会えなかった。技術はそれなりかもしれないけど一目惚れしたり、ずっとみていたいな、ほしいなとは思わなかった。最近わかったことだが、直感的にほしいと思って手元に置いておきたいと感じたものは飽きない。何度見ても新しい。そこは一切の妥協がなく、技術のレベルが高いのと、コンセプトやストーリーが埋め込まれているものとの違いか。やっぱりプロでギャラリーに置いてあるようなアートとは何かが違う。売ることを目的にはしていないのでそういう見方は違うのかもしれないけど、その差はぼくでもわかる。唯一、野外に展示されていた神輿のパワーが一番あった。躍動感やエネルギーが閉じ込められていた。

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プロのクリエーターと戦うには圧倒的な技術力やセンスなど、なにかひとつでもひいでるものがないと勝てない。技術で劣っていてもその時代を生きた若さという感性を存分に発揮するか。明らかに上の世代とは違う時代に生きているわけで、自分たちが普通に感じていることが斬新だったりする。例えばカワイイ路線で下克上はおこせる。技術を磨いていっても同じ路線に乗るだけで、先の人を追い越すことはできない。みたことあるようなものはオリジナルには及ばない。帰り際に、日本画を専攻している子たちが売っていたTシャツを購入。ちょっとゆるめで、なまずをモチーフに温泉をイメージして作ったらしい。日本画専攻というのがいい。たぶん本筋のほうは正統派でがっちがちにやってんだろうなと想像し、そことのギャップがたまらない。その場で色を塗ってくれた。銀座のアートスペース羅針盤で9/17-22で個展をやるそうだ(*)ぜひ売れてほしいです。

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* 神戸勝史/杉山佳/林宏樹 3人展
http://www.rashin.net/2018/06/index001139.php

積み木

grimmsの積み木(*)がめちゃくちゃよい。とにかく気持ちがいい。子供用のおもちゃというよりアートに近い。自然のもので創作物をつくるという行為は原始的に潜在しているがそれを呼び覚ましてくれるかのようなプロダクトライン。

書家の石川九楊さんは、芸術の創造的行為を人間の行動形態から大きく分けて3つに分類(はなす、かく、つむ・くむ)したが、これによると、積み木は文字通り「つむ・くむ」の代表選手。自然物を積み上げたり、組んだりすることによって自然を加算的に変形する表出である。芸術的なジャンルに置き換えれば、陶芸、建築、造園、織物、編物、紙になる。積み木や砂場遊びやあやとりは、子供たちが遊びのなかで自然におこなう行為としての表現のひとつ。

例えば、石を積み上げてアート作品を制作するロックバランシングといったジャンルもあるが、grimmsもそれを意識してか、カラフルなpebblesシリーズを出している。また、ベーシックなrainbow、fire、waterewaves、earthなども組み合わせによってはいかようにも変容する。子供たちはこれをみて大人たちが想像しない遊び方を見つけるに違いない。木でできていて、視覚的にも優しい彩り、かたち。美しく、洗練されている。

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* GRIMM’S Spiel & Holz Design
https://www.grimms.eu/en/

遅ればせながら、いきなりマイブーム

最近、いきなりステーキ童貞を卒業し、ひそかにハマっている。

2013年 銀座1号店オープン
2015年 64店舗
2016年 100店舗超え
2017年 186店舗
2018年 300店舗超え

今月300店舗の特別価格メニューがあり、調べてみると、かなりの角度がついている。このさきどこで頭打ちになるかはわならないが、仮に500店舗だとすると6割で、最近行きだした自分はレイトマジョリティ、しかし1,000店舗だとするとまだ3割で、アーリーマジョリティに分類される。
客単価2,000円はけして安くはなく、かといって、ちゃんとしたステーキだと思えば高くはない。そして肉マイレージの3,000gで切り替わるゴールドカードも300g×10回、200g×15回と考えれば、なかなか短期間では行きにくいが、本気出せばすぐに達成できる。絶妙なゴール設定。
自分スタイルとして、トッピングのブロッコリーダブルは定着してきたが、ワイルドステーキはなかなか食べごたえがあるのでヒレの200に逃げることが多い。吉野家の「並つゆだくで!」みたいな定番で、でも個性ある頼み方ができるのも楽しみのひとつ。やっぱり意味なく「言いたくなる」は強い。


* http://ikinaristeak.com/news/300号店達成記念!ワイルドステーキ300gが特別価格!/

 

大義

「原点に立ち返ると、大きな何かを成し遂げたくて、会社を作っている訳です。それを成し遂げるために、燃料を確保するために株式を切り売りして資金を調達するので、所有や株式比率といった小義を捨てて大義を得るべきです。」(*)

教科書的には半数以上とか3割以上ということが書かれている。自分で経験したことのないやつか素直に受け入れるやつは「半数以上持っておいたほうがいいよ、持ち株比率は下がる傾向にあるから手放さないほうがいいよ」と言ってくれる。会社法上、株主総会の決定権をもつことや、議決権の3分の2以上を必要とする特別決議の拒否権を行使できるから、一般論としては正しい。ところが、そもそも論を考えると、高宮さんのおっしゃるとおり、比率ではない。大株主から信頼され、業績を上げれば、他の株主からも信頼が得られる。「小義」にとらわれてはいけない。持ち株比率に執着できないのは自分のなかで納得できる理由がなかったからだということに気がついた。どちらでもよいと思うのは否定する理由も肯定する理由もないから。こうしたいと思えるのはポジティブにしろネガティブにしろ自分基準がある。その基準をどうつくるかはそいつ自身の感覚によるところがあり、法律的なところ、倫理的なところ、いろいろある。これがいわゆるセンスであり、人が人を好き嫌いと選り好みする理由でもある。個人的には「大株主から委託を受けて経営者として信頼されているから経営者である」という説明がすごく腹落ちする。


* 2018.9.6 KeyPlayers「高宮慎一さんが語る、ストックオプションのリアルとVCから見るメルカリの上場」

https://keyplayers.jp/archives/5397

意思決定による必然性

最初に意思決定がある。これは真理だ。できないことに対してやると決める。そうすることでやるために必要なことを考えはじめる。トライアスロンをやろうと思ったらまずはレースに申し込むていうのと同じ。システムを入れることによって自分たちの業務を振り返るきっかけになる。なにが必要なアクティビティかがわかってくる。システムを導入するという意思決定から業務改善プロセスがはじまる。業務改善しようとしても必然性がないと動かない。システムじゃなくてもよい。予算をつけるという行為も似たようなもの。必要だから予算をつける。一方で予算がつくから必要になる。相互に影響しあうことは、円環的。

自然な音

自然の音や色はうそがつけない。波の音や鳥の声は本物を聞いたことがあるから、音響が悪いと違和感を感じる。しかしながらクラシックな音楽などは悪い音を聴きすぎているとそれが普通だと感じてしまってホンモノの音を知らないままの可能性がある。もし素晴らしい音響で同じ音楽を聴くことができたら、じつはこんな音だったのかと驚くかもしれない。同じように自然の緑であれば、カメラ越しの木々の色とホンモノの緑は違うことに気がつく。うそがつけないものにたいしてみんながいいよねという製品であればそれはほんとに素晴らしい製品だと思う。フィクションでニセモノなのにホンモノのようにごまかせるものは、それで気持ちよくなれるかもしれないけど身体的な気持ち良さではない。

あることによる弱さ

何かがあると思うとそれに頼ってしまう。そもそもそれがない前提で進めたほうがよい。それによって甘えがでてしまうことがある。自分ができないことを他者の力を借りておこなうのはありだが、自分が考えるべきことを、もしくは、頼れるべきものがなかったとして考えもしなかったようなことを誰かにお願いするということは、選択肢があることによる甘さかもしれない。例えば心を打ち明けられる友人がいたとして、何かと頼ってしまうことがある。そもそも友人がいなければ自己解決をはかる方向で最初から考えるはずで。あることによる弱さ。ないことによる強さ。リソースは多ければ多いほうがよいと考えれば、あることによる強さが素直だけど、一方でそれが弱さになってしまっていることもありそう。