なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

間違ってるときはなぜ間違ってるかわからない

映画「The Big Short(邦訳:マネー・ショート)」をみました。

「間違っているから仕方ない」

ファンドマネージャーのマイケル・バーリが、指標でサブプライムローンがバブルであることにいち早く気付き、大量に空売りして、暴落するときを待っているときに、債券市場がまったく下がらず、周りから否定されて吐くセリフ。たとえそれがグリーンスパンだろうと、間違っているから仕方ない。ブレない。イライラしながらも、自分のとった行動を信じています。あまりに市場の動きが現実離れしているので、社員から「あなたが間違っているかもしれませんね」と言われ一瞬「そうかもしれないな」と心が折れそうなシーンも出てきますが、耐えます。投資家からのメールも無視。市場の暴落よりこちらが先にショートしたら終わりなので、かなり追い詰められている状態ですが、ドラムを叩きまくったりして発散しています。ここで、声だけですが「あなた、大丈夫?」とマイケルの奥さんも出てきます(あまり重要ではないこのシーンがなぜか心に残っている)。

理解されなかったときに、どこまで自分を信じられるか。目先の客に受け入れられなければ金は稼げないけど、それ以上に社会に受け入れられるか。ステークホルダーのスコープをどこまで拡げて考えられるか。映画では象徴的に正常に機能していない金融システムと闘っていますが、世の中のいわゆる「システム的なバグ」は、是正されるべきで、そのために仕掛けるビジネスは、とてもエキサイティングだと思います。ただ、多くの人が指摘しているように、ブラピ演じる伝説の投資家が「職を失って家を失う人が600万人もいることを忘れるな」と、是正されたからといって全員がハッピーになるわけではないことも配慮すべき事実だと思います。