なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

五百羅漢展

森美術館にぎりぎり行けた。感じる力は知的な見方をしない子供のほうが豊か。村上氏が一番大事にしている鑑賞者は子供らしい。知識を入れても感覚が鈍らないようにスケールせんとあかん。対象を理解しようとしてはいけない。

美大生を抱え込んで工房的につくったことを考えるとかなりのプロジェクト。制作コストをおさえることも相当意識したようにみえる。よく見ると、若干はみ出してる線もあり。わざとなのか?観る者に困惑を与えるというのも狙いらしく。逆遠近法とか使って手前に小さく描いたり、放射状の線を順番変えて繋がらないようにもしたそう。「世界で唯一の自分を発見し、その核心を歴史と相対化させつつ、発表すること」これはまさに。

安政の大地震で犠牲者たちへの鎮魂の祈りを込めて描かれた狩野一信の羅漢がモチーフ。震災で壊れた日本人の死生観を救うところが重なり。村上のコンセプトであるスーパフラットにやきなおして圧倒的なスケールで再構成。

めちゃくちゃ論理的でありながら、感覚に訴えかけるところがたまらなくよかつた。そして、かわいいとかいって作品の写真撮りまくってる女の子もよかった。ハイコンテクストなアートの文脈でそういうの関係なしに萌えている。これこそが西洋へのアンチテーゼなのか?