なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

スケールするとは

「スケールする」とはどういうことか。スケールすることは良いことであるかのように語られるが、いまいちぴんときていない。雰囲気的には、成長率前年比300パーセントだぜ的なイケイケスタートアップの爆発的な(二次関数的な)成長曲線のイメージはある。さらに、単なる成長ではなく、多くの人に受け入れられるという意味も含まれている気もする。
もともとの言葉の意味からすれば、スケーラビリティとは、システムなどの拡張性で「利用者や仕事の増大に適応できる能力・度合いのこと。リソースの量に比例して全体のスループットが向上するシステムはスケーラブルなシステムと呼ばれる。(*)」だそう。システムを事業におきかえると、利用者や仕事が増え、生産性も向上される、といったところか。ラフに解釈すれば、規模が拡大するつれ単位コストが小さくなるといういわゆる「規模の経済」に近い。であるならば、必ずしもスケールは必要ない。
社会的にインパクトのあるサービスをめざしてあるのであれば、スケールは避けられない。また、レバレッジをかける投資家にとっては、確かにスケールは必要だろう。むしろスケールしないサービスには興味がわかない。
一方で、大きな絵は描かず、堅実路線でいくのであれば、別にスケールせずとも事業はつくれる。単一事業で生産量を増やして固定費もしくは変動費をさげて、コストメリット出すなんて話はそもそも競合ありきの市場に正面から突っ込んでいくような戦略で違和感が否めない。
スケールの意味はいまだにあいまいだが、どちらかといえばスタートアップや投資家の用語として考えるほうがしっくりはくる。

(*)https://ja.m.wikipedia.org/wiki/スケーラビリティ

 

補足)細胞と同じで利用者が次々と死ぬという意見も。一過性がある、購入サイクルが速い、新しすぎて稼げないなど。短期決戦か。次々に死ぬなら次々に生き返ることも。スケールはリスクヘッジの手段ともいえる。