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総合力

世界水泳が終わった。金メダルゼロに対して平井監督のコメント。

「何か先に“果実”を収穫することだけに走ってしまうのも良くないのかなと感じました。」

この背景には「カリシュ選手が萩野、瀬戸と同い年なのですが、米国はNCAA(全米大学体育協会)のルールで在学中は練習時間が決まっていて、(卒業する)23歳になる年ですごく記録が上がります。ただ、それだけ学業を重視していたり、人間として成長することをやっているんだと思います。」という分析。個人的には、禅の思想を取り入れたマインドフルネスに似ているなと。どちらかというとアメリカのほうが短期的な成果を求めがちだと思っていたけど、実は逆で、日本の方が目先の利益をみていて、数年後にどーんとぶち抜かれたという構図。アメリカがそれをねらっていたのだとすると、合理的に遊びをつくるというような、よりレバレッジをかけられる戦略をとったともいえる。そこまでみこして、一見、無駄だと思えるようなことまで取り込む。古き良き日本の文化の良さを日本人以上に感じ取り、それをもメソッドに組み込むしたたかさ。日本の一歩先をいっているように見えてしまうのはぼくだけか。
ちなみに、平井監督は、解決策として「水泳のことを水泳だけで解決しようとしたら限界がきていると思う。」ともおっしゃっていた。トップオブトップの世界は、その道を極めるだけでなく、横にも拡げないと勝てない。ここでのキーワードも多様性。総合力。

出典)Sportsnavi「金メダルゼロに平井監督「危機感ある」萩野らの伸び悩み、海外勢の勢い実感」2017.7.31
https://sports.yahoo.co.jp/m/column/detail/201707310001-spnavi?p=1