なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

人件費は価値の間接費である

どうやって稼ぐか。何に対して価値を感じてもらいお金をいただくか。自分たちの売っているものは何か、という極めて基本的な問い。サービスをつくるときにまずはじめに考えるところ。これに価値があるんですよと値段をつけてそれに魅力を感じた人が対価を払う。そういうシンプルな仕組み。
コンサルティングサービスは人件費という極めてあいまいな金額を提示するが、実のところ人には値段などない。確かにあの人はいくらとかよく言うけど、実際にはその人そのものではなく、その人が考えたことやその人のすることに価値がある。つまり、理論的にはまったく同じことを別の人がすれば同じお金がとれる。その証拠に、人がやっていた機能が機械化されると人の値段はさがる。しかしながら、人が人におこなう行為は人が違えば"完全に"同じ状態は起こり得ない。なので現実的には人マターで仕事は発生する。
コンサルティングに話を戻すと、仮に価値にお金がついているのだとすると、人件費は価値の間接費であるとも言える。タンジブルに価値だとわかるものとはレベルが異なる。なので人の値段はまだ発揮されていないという意味では期待値でしかなく、動いて何かが生み出されるまでわからない。過去の実績ですでに市場で評価されていればわかりやすいが、まだこれから売り出し中という人はまさに将来性を買ってもらうしかない。そこではやはり論理的にこういうことができます、これに価値がありますよね、というモノを実現されていない段階で説明し納得してもらう必要があり、それこそがまさにサービスの設計でもある。何が自分たちの強みか。自分たちにしかできないことは何か。それが突き詰められたところにお金はつく。見積上の名目は人件費かもしれないが、実際にはその先のサービスにこそ価値がある。