なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

原画の威力

筆を使った瞬間に技術のなさを実感。思い通りにぬれない。力の入れ加減、気温や湿度、筆の角度。単色でも同じ色は2度と出せないとさえ思う。ベタ塗りしようとするほどムラがうまれ。ウォーホールシルクスクリーンで同じものを大量生産したがったのも、村上隆美大生に分担してもらうのも、ジェフクーンズが自分で手を動かすと間に合わないからプロデュースだけするのも、一流の印刷会社と組んでプリントでどこまでいけるか挑戦するのも、なんとなくわかる。完璧にするほど消費に近接するが、消費にしない着地点をそれぞれがつくり出している。極めれば一流シェフの食事もアート作品にみえてくる。人の心をザワつかせる。プロセスを記録するのもおもしろい。プリントやデジタルの表現力が原画に足りない理由もわかる。キャンバスを小さくするほど技術のなさが浮き彫りになる。関係性のアートについて、今日、作品単体では成り立たず、双方向でとけあわないと、絶対に成立し得ないのだということをなぜかはっきりと自覚した。自分の理解だけでの解釈。モノをみてどう感じるかは自分を超えない。同じものでも知った後と前で感じ方がぜんぜん変わる。