読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

なにそれ経営者のブログ

女の子は好き。でも結婚したくない。

信頼とは何か(続き)

信頼についてこのところ、ぼんやりと考えていて、この本は外せないだろうということで、リンクトイン創業者のリード・ホフマンによる「アライアンス」を読んだ。

本では一貫して社員と会社という構図で描かれているが、男と女のアライアンス(付き合う、結婚するなど)にもあてはまるとしか思えない。

長期的な信頼関係構築に向けたコミットメント期間の明確化

「最初は小さな約束をするところから始め 、双方が約束を守ることを繰り返すことで関係が深まっていく 。あらゆる有意義な関係はそのようにして築かれる 。」

「コミットメント期間は 、あらかじめ期間が決まっている 。これがピリリとした緊張感をもたらし 、また 、将来の関係を話し合うための納得できる時間軸ともなる 。優秀な社員が 、最初に決めたコミットメント期間を最後まで全うしようと思える 、確たるよりどころにもなる 。そして最も重要な点として 、現実に根ざしたコミットメントであれば 、双方とも誠実でいられる 。これが信頼構築に不可欠なのだ。」

「『この社員はいずれ辞めるだろう 』と認識することが 、実は相手から信頼を得るベストの方法であり 、それゆえ優れた人材に会社に留まろうと思わせるような関係を育てるベストの方法でもある」

※「コミットメント期間 」とは、特定のミッションに対する会社と社員の道義的責任を具現化したもの。
補足:コミットメント期間は契約ではない 。フリ ーエ ージェントや雇用関係を取引と見なす考え方では 、法律や契約に重きを置くが 、アライアンスは違う 。中心にあるのは道義であって 、法律ではない 。そしてコミットメント期間も 、公式な契約ではない 。

 期間限定で契約したほうが逆に信頼関係が深まるということ。どうしても「結婚」には「永遠」ということばがつきまとうが、そう考えて気が重くなるのはあたりまえか。信頼の先に結婚があるとすれば「付き合う」ときにコミットメント期間を設けておき、例えば「3ヶ月限定で付き合ってみよう」と明確な意思表示をすると、双方の心理的負担がさがるから、おもしろいかもしれない。

基盤型コミットメント=結婚?

「基盤型コミットメント期間を結婚のようなものと考えることもできる 。死ぬまで続くと両者が見込む長期的関係であり 、何があっても安易にあきらめず 、関係が続くよう全力を尽くす道義的責任を双方が負う 。健全な婚姻関係と同様に 、基盤型コミットメント期間もやはり定期的に率直な対話を重ね 、双方の満足が続くようにする必要がある 。人も会社も変わることがあり 、社員と会社がいつも完全に同じ方向を向いているという保証はないからだ 。」

コミットメント期間の種類は「1.ローテーション型」「2.変革型」「3.基盤型」の3つがあり、3つめの基盤型が結婚に近いという。

そして社員は、ローテーション型、変革型から始め、長期的ミッションを自らのものとした社員のみが基盤型に移行するという。まさに「付き合う→結婚する」の移行にほかならない。

ローテーション型は「規模拡大」を、変型は「適応力」を、基盤型は「継続性」をもたらすそうだ。これは笑える。たくさんの人と付き合って、自分とどんな人があうかを見極められる力がつき、この人だと思ったら結婚する。恋愛の教科書かと思った。

部分一致としての整合性

「整合性」いう言葉の意味を、条件付きとしているところには共感した。筆者は、会社と個人の目標をあらゆる面で完璧に一致させることではなく、ある期間 、一定の条件のもとでのみ 、自然な形で両者をそろえる 「整合性 」を推奨している。

一方で、ローテーション型、変革型、基盤型になるにつれ、会社の利害と社員の利害との「整合性」が高くなり、基盤型にいたっては、100パーセントに近いそうだ。これには異論がある。相手と頼る頼られるの関係で、心地よさの割合はひとそれぞれだけど、おそらく自分に近い依存度の相手だとぴったりくるのでは。整合を求める対象にもよるが、個人的には100パーに近づけるのではなく、双方がバランスしていればよいかと。たとえ結婚であっても。

付き合う→結婚のプロセスは、時間がかかる。自分の信用をかけ、いまからその責務を果たすことを考えると倦怠感がハンパない。ぼくは、拘束力のない心理的コミットメントに憧れているのか?

結論

あれこれ考えずその女に賭けるのが男

補足

山岸さんの「信頼の構造」では、信頼は'trust'を使っている。'alliance'とはやや異なる概念。英英辞典のlongmanによると、allianceはもともと軍事用語だったこともあり、達成すべき共通の目的がある。

trust
a strong belief in the honesty, goodness etc of someone or something

alliance
an arrangement in which two or more countries, groups etc agree to work together to try to change or achieve something