なにそれ経営者のブログ

女の子は好き。でも結婚したくない。

「投資される経営 売買される経営」の読後感

○冷徹な数字

「会計上の費用を価値として足し戻す」という「資産バリュー」の考え方はとても新鮮。どうしてもBSの左側で無機質に「いま、どんだけ?」がみられて「ここまでくるのに相当苦労して・・・」みたいなこれまでのプロセスは無視されるけど(結果がすべてだからその意味では当然だけど)そうはいっても、過去にかけた時間も含めたコストは売上につながるものであって、そこをちゃんと評価して資産とみなせるものは、いまの資産価値に組み込む、という考え方。納得感ある。

○瞬間 vs 永劫

誰かに何かの価値を説明しようとしても、いま見えていないものは評価できない。見えないものの典型は、過去と未来で、見えないからロジックで予測していまに還元するしかない。投資業の場合は、とくに、中神先生の言葉を借りれば「買った瞬間に勝負がついてしまう」からその瞬間に相当な労力を費やしている。

一方で結婚は、後半の解説で楠木先生も指摘しておられるが「買ってから勝負が始まる」。結婚時点で幸不幸が決まるわけではない。結婚時点のスペックはあくまでその時点でのものであって、結婚生活を重ねていく中でよい方向にも悪い方向にも変わっていく。

この事実にどこまで納得できるか。恋愛ステージから結婚ステージへのゲートくぐろうとするときに下す、ゴー or ノーゴーの判断で、将来は相手も自分も変えられるという感覚よりも、むしろ「後戻りできない感」が強すぎて個人的にはリスク回避の判断になりがち。

○最後は感情?

だけど、ほんとに納得してしまったら、相手は誰でもよくなるのでは、とも思う。対人スキルがあれば、たいていの人とはそれなりにコミュニケーションできるからよい関係を築くことはできる。ある程度、お互い素養ある大人ならなおさら。

だからこそ「好き」という感情が大事なのかもしれない。ちなみに楠木先生も、最終的には「感情が大事」ということを書かれている。

 

”私は人間が最後までブレない行動をとるためには感情こそが大事だと考えています。環境は変わります。想定は時として簡単にひっくり返されます。一生懸命考えた「納得性の高い論理、合理的だと思われた論理」などというものは、環境変化によって想定以上に容易にひっくりかえってしまうことがあるのです。しかし、人に対する感情、「この人が好き」、「この人の自己規律が好き」、「この人に賭けたい」という感情は少々の環境変化にはびくともしません。"

そうかもしれない。

結論:お見合い制度は素晴らしい

参考)みさき投資株式会社 中神康議
「投資される経営 売買される経営」