なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

大義

「原点に立ち返ると、大きな何かを成し遂げたくて、会社を作っている訳です。それを成し遂げるために、燃料を確保するために株式を切り売りして資金を調達するので、所有や株式比率といった小義を捨てて大義を得るべきです。」(*)

教科書的には半数以上とか3割以上ということが書かれている。自分で経験したことのないやつか素直に受け入れるやつは「半数以上持っておいたほうがいいよ、持ち株比率は下がる傾向にあるから手放さないほうがいいよ」と言ってくれる。会社法上、株主総会の決定権をもつことや、議決権の3分の2以上を必要とする特別決議の拒否権を行使できるから、一般論としては正しい。ところが、そもそも論を考えると、高宮さんのおっしゃるとおり、比率ではない。大株主から信頼され、業績を上げれば、他の株主からも信頼が得られる。「小義」にとらわれてはいけない。持ち株比率に執着できないのは自分のなかで納得できる理由がなかったからだということに気がついた。どちらでもよいと思うのは否定する理由も肯定する理由もないから。こうしたいと思えるのはポジティブにしろネガティブにしろ自分基準がある。その基準をどうつくるかはそいつ自身の感覚によるところがあり、法律的なところ、倫理的なところ、いろいろある。これがいわゆるセンスであり、人が人を好き嫌いと選り好みする理由でもある。個人的には「大株主から委託を受けて経営者として信頼されているから経営者である」という説明がすごく腹落ちする。


* 2018.9.6 KeyPlayers「高宮慎一さんが語る、ストックオプションのリアルとVCから見るメルカリの上場」

https://keyplayers.jp/archives/5397