なにそれ経営者のブログ

仕事と彼女と人生観

個別事象と全体最適(続き)

組織を成長させるためには、細かいとこには目をつむって全体最適が大事だとついこないだ書いたばかりだけど、世の中的にはトランプが完全に局地戦に持ち込んでいて、もしかしたら全体最適なんていう価値観は確かに理想的ではあるけど、全体がデカすぎる場合には、現実的な解決策ではないのかもと思えてきた。多国間交渉より二国間交渉のほうが優位に立ちやすいし、相手をコントロールしやすい。限定的な関係者だけに絞れば、問題もクリアになる。複雑なグローバリズムの観点ではネガティヴな政策も、少なくともアメリカの白人中間層にとってはポジティブ。歴史の積み重ねによって築きあげられた崇高な理想は、大統領令の連発によっていとも簡単に崩され、確かに大事だよねという倫理観はなかったかのごとく無視され、超限定的な現実路線がしかれている。20世紀に戻ったなんて否定的に言われているけど一周まわって逆に新しい。

船が沈みかけたとき、全員助かる道を選ぶか、自分だけ助かるように動くか、自分は犠牲になって誰がを助けるか、みたいな正義論でいえば、自分だけ助かる、そのためには相手を潰すこともいとわないという選択。全体の問題が難しくなってきて動きが鈍いので、さっさと一抜けして、小さな成長を改めて作り直す。全体からみれば細胞分裂みたいなもんで硬直的な世界に新たな生命を吹き込むという意味では言うほど悪くない。